董和先生に聴く
羊プラセンタについて(上)

聞き手・(株)人間医学社 大浦純孝 社長


大浦 本日はよろしくお願いいたします。
今回より「羊胎盤などの生薬」についてのお話をお願いしたいと思います。というのも、先日、先生に「小林漢方の製品の中で一番良く出ているのはどの製品ですか」と尋ねましたところ、即座に「羊胎盤などの生薬です」と答えが返ってきました。そこで今回、「羊胎盤などの生薬」の話をお願いした次第です。

董和  そうでしたね。以前は「骨砕補などの生薬」が最もよく売れていましたが、最近では「羊胎盤などの生薬」が一番になりました。

大浦  そうですか。どのような方が利用されているのですか。

董和 主に不妊症や冷え症の方、それに美容の目的で使っていただいている方が多いようです。


豚のプラセンタ

大浦 人間医学社では、昔から医薬品の「ビタエックス」というプラセンタ(胎盤)製剤を取り扱っています。しかし、これは第2類医薬品に分類されているので、今後、お客さんに発送することは難しくなります。その点、「羊胎盤などの生薬」は健康食品に分類されますから、今後もこれまで通り発送することができます。
ところで、ビタエックスは豚の胎盤を使用していますが、「羊胎盤などの生薬」は羊の胎盤を使われていますね。その違いを説明していただけますか。

董和 はい。まず豚の胎盤から説明したいと思います。ただ残念ながら『中薬大辞典』には、豚胎盤は薬用食品としての記載がありません。胎盤以外の豚肉、血、皮、毛、心臓、肝臓、胃、腎臓、肺、胆嚢、膵臓、脾臓、脳、甲状腺、膀胱、睾丸、骨、骨髄、脂肪、豚蹄は薬用食品として記載されています。

大浦 豚の胎盤は日本の医薬品では使われているのに、『中薬大辞典』などに薬用食品として記載されていないのですか。中国の人は、それこそ食べられるものは何でも利用して、その薬効を記録しているものと思っていましたが、ちょっと意外ですね。どうしてでしょうか。

董和 その理由はよくわかりません。そこで豚の胎盤の働きを知る手掛かりとして、肉の部分の薬効を検討することによって、判断材料にするほかないのではと思います。
『本草備要』という書物には、豚肉は平の性質があると記されています。滋陰(体の陰液を補い、臓腑を潤す)潤燥(体の乾燥状態を改善する)作用があり、熱病で多飲・多尿などによって筋肉がやせて体重が異常に減少するものや、空咳、便秘などに用いるとあります。


羊のプラセンタ

大浦 それに対し、羊肉はどのような薬効があるのですか。

董和 羊肉は温の性質があります。気を益し、虚を補い、脾胃・下腹部を温め、腎気を補います。足腰がだるい、産後の疲れによる冷え、お腹の冷え痛みなどに効果があるとされています。『傷寒論』の中に当帰生姜羊肉湯という羊肉を使用する処方があります。これは産後の血液不足によるめまい、貧血、冷えによる腹痛、腰痛などに良いといわれています。中国では羊の胎盤は薬用食品として用いられ、中薬大辞典には“羊胎”という名前で記載されています。

大浦 豚の胎盤は漢方では使われていないので、はっきりとは言えないけれども、それらの肉の性質の違いによって、豚の胎盤は平性であり、羊の胎盤は温性であると考えてもいいということでしょうか。

董和 そうですね。羊の胎盤は薬用として使われてきた歴史がありますから、漢方の考え方が適用できるわけですが、豚の胎盤はそうした歴史がありませんから、はっきりとしたことは言えません。ただ豚肉の使われ方から類推すると、羊の胎盤に比べて温める力は劣ると判断しています。


「綺麗になりたい」

大浦 日本では羊の胎盤を使った製品は、先生が創られた「羊胎盤などの生薬」が唯一のものだと思います。しかし、ヨーロッパや中国は、むしろ羊を使うのが一般的なようです。たしかスイスの世界的に有名なアンチエイジングを専門とするクリニックで使用されているのも羊の胎盤だったと思います。世界のVIPと呼ばれる人達が若返りのために訪れるらしいです。

董和 そうですか。いずこの人達も若く美しくありたいと願う気持ちは強いようですね。

大浦 そのようです。

董和 先日、中国の弊社の商品製造工場へ行ってきました。
その時、工場長とその奥さんと三人で中国銀行へ行きました。そこで、工場長の奥さんは知人に偶然に出会って、二人は銀行の中で長いことおしゃべりをしていました。その後で、工場長の奥さんの知人が私に声をかけてきました。四十歳代後半の女性だと思います。
彼女は「ほら、見てよ。あの奥さん、とても綺麗に若返って、肌もみずみずしくなって、昔と全く別人ですよ。その訳を聞いたら、貴方の作った『羊胎盤などの生薬』を食べてから冷え症が改善され、肌も綺麗になったんですって。私も貴方の『羊胎盤などの生薬』が欲しい!見て、私の顔にはシワが出てきて、顔色も青白い。女性としてはとても嫌なことよ。『羊胎盤などの生薬』の値段が、いくら高くてもいいから私も欲しい。」と言いました。

大浦 突然で驚かれたでしょう。

董和 ええ。彼女の話しを聞いて、私も工場長の奥さんをよく見たら、確かに顔色はピンクで活き活きとした肌の色をしていました。また年齢も若くなったような感じです。そこで私は「一日に何粒を食べていましたか」と工場長の奥さんに尋ねました。
すると、最初のうちは朝と晩に10粒ずつで、一日20粒食べていたそうです。半年後くらいして体が少し暑くなってきたので、今は一日に10粒を一回だけに減らした、とのことでした。

大浦 そのような話を聞けば、誰でも食べてみたくなりますね。

董和 先ほどの女性は、どうして奥さんがこんなに肌が綺麗になったのか信じられない、といった様子でした。そして私に「次回、中国に来られる時に、ぜひ『羊胎盤などの生薬』を持ってきてください。約束してくれませんか、お願いします。」と頼みました。私は彼女の情熱と、綺麗になりたいという願望に感心させられました。


天然のホルモン

大浦 いやー。それは日本の女性にとっても興味のある話ですね。顔色が良くて活き活きとしているということは、内面もきっと充実しているということですね。化粧ののりも良くなったのでしょうが、それもこれも、ホルモンの働きが良くなったことが大きく影響しているものと思います。

董和 そうですね。もともと胎盤はホルモン作用を期待して使われています。『中薬大辞典』には「紫河車(ヒト胎盤のこと)は“天然のホルモン”といわれ、子宮や卵巣などの生殖器や乳腺などの発育に対して非常に有益であり、女性ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン、催乳ホルモン、成長ホルモンなどの産生促進作用がある」と記されています。

大浦 工場長の奥さんは最初のうちは一日20粒を食べ、体が暑くなってきてからは一日10粒に減らしたと言われていましたね。

董和 はい。「羊胎盤などの生薬」に含まれる成分は、非常に高濃度のエキスで創られていますから、美容目的であれば一日3粒でも十分に効果があると考えています。

大浦 最近の女性向けの記事には、しばしばプラセンタ製剤が紹介されていますが、それらと比べても「羊胎盤などの生薬」はきわめて高濃度に創られた製品と考えていいわけですね。
次回には「羊胎盤などの生薬」を構成する他の成分の働きを説明していただき、美容以外にも様々な効用があるようなので、そうしたこともお話ししていただこうと思います。

(つづく)   戻る